沖縄タイムスのリレーエッセイ記事『たんぽぽのタネ』に本校教頭の執筆第1号が掲載されました!
本校生徒の日常の心温まる出来事が綴られています。皆さんにぜひほっこり気分をお裾分けしたくてご紹介させていただきます!
沖縄タイムス リレーエッセイ『たんぽぽのタネ』4月30日掲載
3月31日に、これまで苦楽を共にしてきた同僚と別れ、4月1日、新しい職員が緊張した面持ちで赴任して来られました。例年私の勤務する中学校では、4月1日に新職員が駐車する場所から部活動生が花道をつくり校内まで案内する儀式が行われます。その後、校舎内で歓迎セレモニーという流れなのですが、今年の4月1日はあいにくの雨…。残念ながら花道は校内のみ、ということになり、その準備をしていました。
玄関先で新職員を待っていると、傘を持っていない職員が駐車場軒下に。すると、その姿を見た生徒会のメンバーや野球部の部員たちが、我先にと傘を持って走って行きます。軒下に着いた生徒たちはその傘を「どうぞ」と広げ、一人一人相合い傘で校内まで案内してくれました。自分は半分ぬれながら、「新しい先生たちを俺たちが守るんだ!」と言わんばかりの表情です。校内に案内した先生方を、今度は全部活生が校歌を歌って歓迎します。生徒会のRさんが「私たちの学校に来てくれて、本当にありがとうございます」と、頼もしくあいさつをしてくれました。
4月にしてはまだ少し肌寒く、雨で気分もダウンしそうな1日が、思春期真っ盛りの子どもたちとの相合い傘とセレモニーの言葉で、心が温まるほっこりしたスタートになりました。そしていよいよ4月8日、本格的に新年度がスタート。これまで以上に元気いっぱいな新入生も加わり、この1年間どんな夢を追い求め、かなえていくのか、模索しながら成長していく姿を想像してワクワクしています。明日はあの子にどんな声をかけようか、あの先生はどんな授業をするのかな? 私はどんな支援ができる? やればやるほど終わりがない職業と言われていますが、またそれがやりがいなのかも…、と自問自答を繰り返す4月です。